【消化器系の病気一覧】 猫の病気/猫の医学館~猫の病気大百科で知識を増やそう~
- 食道炎
- 食道炎は、猫が最もかかりやすい病気の一つです。薬品や異物を飲み込んだりした時に食道が傷つけられて食道炎になることもあれば、咽頭炎や喉頭炎が悪化して炎症が食道まで達することもあります。食道炎は完治できる病気ですが、放っておくと食道狭窄などを引きおこすこともありますので、早めに獣医に掛かることをお勧めします。治療の方法は、抗生物質・消炎剤などの薬、さらに食道の痛みによる食欲減退・飲み込み困難などの場合には、薬と並行して流動食や点滴などを行います。(name="di1")
- 巨大食道症
- 先天的に神経や血管に異常あったり消化器に失陥を抱える猫は、食道の蠕動運動(食べ物を胃へと送るために筋肉が拡張したり収縮したりすること)が停止し広がった状態のまま収縮しないことがあります。それが巨大食道症です。治療の方法としては、原因にもよりますが、併発的に巨大食道症になった場合は根本の病気に治療を先行します。原因を取り除くことで巨大食道症も治ることもあります。(name="di2")
- 慢性胃腸炎
- 慢性胃腸炎になると、黒便をするようになり、時にはねばり気のある便をしたり、血の混じった便をすることがあります。その他に吐くことも多々あります。食欲はあることはあるのですが、食べる量に変化がみられます。必ず残したり、ゆっくりゆっくり食べていたら要注意。治療の方法は、炎症を起こしている原因を突き止めるのが第一となります。その原因によって治療方法が変わってきます。(name="di3")
- 急性胃腸炎・胃潰瘍
- おもな症状は、下痢と嘔吐。放っておくと便どんどん液状になって強烈な臭いを発したりします。さらに血便になることも多々あります。形のない便をしたら要注意です。時に激しく吐くこともあり、症状が重くなると水を飲むだけでも吐いてしまうため、脱水症状に気をつけることも肝要です。治療の方法としては、脱水症状にならないよう水分を点滴などで補い、下痢や吐き気を止めるための薬を投与します。軽度の場合は内服薬のみの処置で治る場合もあります。吐き気がない場合には水分補充も必要ありません。(name="di4")
- 直腸脱
- 名前の通り直腸の一部が身体の外に出る病気です。直腸の粘膜がむき出しになってしまうので放っておくと腫れあがってしまいます。さらにひどい場合は粘膜が破壊され腸そのものが壊死することもあるので注意が必要です。治療の方法として、軽度の場合には患部を冷やし腫れがひいてから腸を元の位置に戻します。腸の状態が酷い時や腫れが酷い時、または何度も再発する時は手術を行います。(name="di5")
- 腸閉塞(イレウス)
- 腸管内容物が通過障害を起こした状態を腸閉塞といいます。腹痛や嘔吐の症状の他、ガスや便が出ないなどの症状が表れます。その結果、お腹がふくらみます。原因に大腸がんや大腸ポリープなども考えられますから注意が必要です。そういった「できもの」によって腸が塞がれた状態になった時に腸閉塞を起こします。また、腸炎などで腸の蠕動運動が止まって腸閉塞になることもあります。軽度のものは絶食によって治る場合もありますが腫瘍などによる腸閉塞は即刻手術が必要です。(name="di6")
- 巨大結腸症
- 先天性のものと後天性のものがあります。先天性のものは神経の欠如や減少などから来る便秘により、後天性のものは腫瘍による圧迫などにより腸の蠕動運動が鈍くなり、腸内に便やガスが溜まり、大腸の通過障害によって結腸が巨大化してしまう病気です。症状は重度の便秘、食欲不振、嘔吐、腹部の膨らみなどです。下剤はあまり効果が無く、浣腸、ひどい場合は手術が必要となります。(name="di7")
- 肛門嚢炎・肛門嚢膿瘍
- 肛門嚢(においの分泌物が作られる器官)は肛門の1~2センチ奥にあります。その肛門嚢が細菌感染などによって炎症をおこすと肛門嚢炎といい、進行の結果、内部が化膿すると肛門嚢膿瘍といいます。お尻を気にして舐めたり地面にこすりつけたりします。ひどくなると肛門嚢が腫れて破裂し痛みが出ます。治療方法はまず膿と分泌物を出しきります。破裂している場合はきれいに洗浄しなければなりません。その後に抗生物質や消炎剤などの薬を与えます。手術で肛門嚢を摘出するという方法もあります。(name="di8")
- 毛球症
- 猫は毛づくろいした時に、抜けた毛を飲み込んでしまいます。その毛が胃にたまり(ヘアボール)それを出すためにときどき嘔吐しますが、これは病気ではありません。しかしたまりすぎると吐き出せない場合もあります。特に長毛種は毛がたまりやすいので注意が必要です。治療の方法として、大抵は薬で毛球を吐かせますが、それも無理な大きなものは手術で除去します。飼い主が日頃からブラッシングを心がけてやるとひどくなることはありません。またヘアボールを減らせるフードも出ていますので試してみるのもよいでしょう。(name="di9")
- 便秘
- 何度もトイレに通いますが、ほとんど出ないか、かたい便を1つ2つしかしない状態をいいます。ひどくなると、嘔吐や腸がうまく働かなくなり脱水症状になったり、ガスが溜まってお腹が膨れてくることもあります。原因は腸の蠕動運動の低下や水分摂取の不足、食物繊維の不足、食事量が少ない、異物を飲み込んだためなど色々考えられます。浣腸をして便を取り除くことも大切ですが、根本原因を見つけるのが第一です。人間と同じように猫も雌猫に多いようです。(name="di10")
- 下痢
- 皆さんが経験する身近な症状だと思いますので詳しく説明します。下痢というのは便がいつもより緩くなったり、液状になったりすることを指します。これは消化器官に何らかの原因があります。「下痢なんてすぐ治る」と人間の感覚で考える人がよくいますが、猫の下痢は放置しておくと命に関わるものまで存在します。早めに獣医師の診断を仰ぎましょう。下痢の原因には次のようなものがあります。(name="di11")
1◆食べすぎや食あたり、消化不良、アレルギー
いつもより一気にたくさん食べてしまった場合や、古いフードをを食べさせた場合に軟便が起こった時は、食べ過ぎや食あたりの可能性があります。それほどひどくない場合でも腸は弱っていますので、丸1日水だけ与えて食事を抜いてみましょう。子猫の場合は丸1日食事を抜くと体に負担がかかりすぎますので、数回小分けにして与えて様子を見ましょう。ビオフェルミンを与えてみてもいいでしょう。(子猫の場合で1日1回1/2粒程度)それでも治らない場合は病院へ行くことをお勧めします。固いフードであったり、繊維質のものを多く含んでいる食べ物を与えた場合、消化し切れなくて軟便になる時があります。また、フードが体質に合わない時にも軟便になる可能性があります。フードの変更を獣医師に相談してみるといいでしょう。2◆寄生虫
水にちかい便、絵の具のような便になることが多いです。血便をすることもあります。寄生虫がいても元気で食欲があることが多いのであまり心配しない人がいますが、放っておくと治るどころかますますひどくなりますので、早めに獣医師の診断を仰ぎましょう。多頭飼いをしている場合は、他に感染しないよう注意することも必要です。寄生虫の種類には回虫や条虫、鈎虫、条虫、鞭虫、コクシジウム、ジアルジア、トリコモナス、トキソプラズマなどといったものがあります。ペットショップで売っている寄生虫駆除薬は特定の寄生虫にしか効果がありませんので、獣医師に寄生虫にあった薬を処方してもらいましょう。また、病院にいく時は、便を少し持っていくと状態も確認できるのでいいでしょう。しかし時間がたちすぎた便では寄生虫の発見が難しい場合もあります。3◆伝染病・細菌感染
急性のものが多く、かなりひどい症状になりますので早急な処置が必要です。血便に加え嘔吐を伴うこともあります。元気も食欲もなくなります。感染する確率を減らすためにもワクチンを必ず接種しましょう。最近は3種混合ワクチンの他に5種混合ワクチンもあります。猫伝染性腸炎のように感染すると数日で死に至るものもあります。4◆内臓疾患
腎臓や肝臓、すい臓などに異常がある時に下痢の症状が表れることがあります。若い猫よりも高齢の猫に多いです。
下痢の直接原因(寄生虫や細菌など)が無くなってもしばらく下痢が続くことがあります。これは消化器官が弱っているためです。完全に回復するまであせらず、ゆっくりと確実に看病してあげてください。 - 嘔吐
- これも比較的、皆さんが経験する身近な症状だと思いますので詳しく説明します。猫はときどき毛玉を吐き出そうと嘔吐することがあります。しかし、1日に何度も吐いたり、吐いた後元気がなかったり食欲がない場合は注意が必要です。嘔吐の原因には次のようなものがあります。(name="di12")
1◆食べすぎ
食べ過ぎによる嘔吐は胃や腸が弱っていることも考えられますので、丸1日食事を抜き水だけで様子を見ましょう。子猫の場合は丸1日食事を抜くと体に負担がかかりすぎますので、数回小分けにして与えて様子を見ましょう。それでも治らない場合は獣医師の診断を仰ぎましょう。また子猫は一気にフードを食べてしまい、その結果、嘔吐する時があります。その場合、吐いてしまいおなかが減っていますので、少し時間を置いてからフードを水でふやかすなど食べやすくしてから与えてみましょう。2◆寄生虫
下痢を伴うことが多いです。放っておくと治るどころかますますひどくなりますので、早めに獣医師の診断を仰ぎましょう。多頭飼いをしている場合は、他に感染しないよう注意することも必要です。寄生虫の種類には回虫や条虫、鈎虫、条虫、鞭虫、コクシジウム、ジアルジア、トリコモナス、トキソプラズマなどといったものがあります。ペットショップで売っている寄生虫駆除薬は特定の寄生虫にしか効果がありませんので、獣医師に寄生虫にあった薬を処方してもらいましょう。3◆伝染病・細菌感染
下痢を伴うことが多いです。急性のものが多く、かなりひどい症状になりますので早急な処置が必要です。元気も食欲もなくなります。感染する確率を減らすためにもワクチンを必ず接種しましょう。最近は3種混合ワクチンの他に5種混合ワクチンもあります。猫伝染性腸炎のように感染すると数日で死に至るものもあります。4◆内臓疾患
嘔吐を繰り返し下痢や血便も伴います。食欲もなくなり元気もなくなってきます。腸閉塞や超重積、腹膜炎、腎臓病、子宮捻転、子宮蓄膿症などが考えられます。緊急性の高い症状ですので、早く獣医師の診断を仰ぎましょう。場合によっては手術も必要です。5◆毛球症
猫は毛づくろいした時に、抜けた毛を飲み込んでしまいます。その毛が胃にたまりそれを出すためにときどき嘔吐しますが、これは病気ではありません。しかしたまりすぎると吐き出せない場合もあります。特に長毛種は毛がたまりやすいので注意が必要です。6◆先天性異常
巨大食道症や食道憩室などが先天性の病気です。カリカリフードを食べるようになったとたん吐くようになるのが症状の1つです。放っておいても良くはなりません。食道に異常があるということはフードが食べられないということです。栄養不足や虚弱体質、最悪の場合、死に至る可能性があります。獣医師の診断を仰ぎましょう。